ぜんまい知恵袋〜時計の疑問に答えます〜/時計に水が掛かっても大丈夫?
Q:腕時計はどれくらい水が掛かっても大丈夫ですか?
A:腕時計の防水表示には、メートル表記と、気圧表記のふたつがあります。1気圧≒10m防水と考えれば、10気圧防水の腕時計は、約100m防水性能がある、とみなしてよいでしょう。では、10気圧、100m防水の腕時計は、本当に100m潜って問題ないのか。理論上は可能ですが、実際は難しいようです。
というのも、潜って動いた際には水圧以上の圧力が掛かるため、実際の腕時計へ生じる負荷は、水深以上に高くなるのです。そのため多くのメーカーは、可能な限り、高い防水性能を与えようとします。極端な例は、かつてのポルシェデザイン by IWC「オーシャン2000」でしょう。この時計はドイツ軍向けに作られたものですが、軍の要望により2000mもの防水性能を持っています。本来の用途は数十メートルの水深で使われるにもかかわらず、です。
水圧を考慮すると、10気圧防水、100m防水で使えるのは、せいぜい水遊び程度でしょう。それ以下の防水性能、例えば30mや3気圧防水などの腕時計は、基本的には防汗程度の性能と考えるべきです。もし本格的に水回りで使いたいなら、こういった「防水時計」ではなく、ISOとJISが定義する「潜水時計」を使うべきでしょう。これらはダイバーズウォッチの見た目を持ち、防水表記がメートルという特徴があります。
JIS(日本工業規格)とISO(国際標準化機構)では、パネライコピー潜水時計に対する定義が明確に定められている。「JIS B 7023」および「ISO 6425」では、100m以上の防水機能を有していることが数ある要求事項のうちのひとつとして挙げられている。写真は300mの防水性能を持つパネライ「ルミノール サブマーシブル1950 アマグネティック スリーデイズ オートマティック チタニオ - 47mm」を着用してアイスダイビングをしているシーン。
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